> トップページ > 院長挨拶
 

 
                                     院長 根本 悦夫 
 

 
 国立病院機構神奈川病院のホームページにアクセスして頂きありがとうございます。
 
 神奈川病院は地域医療支援病院の認定を受け、「私たちは、地域の皆様から信頼される病院づくりに努め、常に新しく良質な医療の提供をいたします。」を理念に掲げ、一般診療に加え、結核医療、重症心身障害児(者)医療の分野で診療を行ってきました。診療科が限られている中で、EBM*を重視した医療を提供しています。しかしながら、築40年を経過した病棟では、ご満足頂ける医療環境の場を提供することができておりません。古い、汚いとのご批判を頂いて参りましたが、一昨年、国立病院機構本部から一般病棟の建替更新が承認され、新病棟の建替整備がスタートしました。あいにく計画は遅れ気味で、現在、8月末の工事着工を目指して、実施設計を進めている最中です。
 
 
 日本では、少子高齢化が急速に進んでおり、若年人口の減少と高齢者の増加が続いています。そのため、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて、地域完結型の医療を目指す地域医療構想が各都道府県で進行中です。高度急性期、急性期、回復期、慢性期に分けられているベッド数を再編成する動きです。神奈川病院が所属する湘南西部二次医療圏では、回復期病床が不足すると試算されています。新病棟建替では、一般病床を180床、結核病床を30床の210床で計画しており、一般床のうち、回復期に相当する地域包括ケア病床を10床増床し、50床とする予定です。
 
 循環器内科では、新しい血管連続撮影装置で心臓カテーテル検査、冠動脈撮影を行なっており、呼吸器科領域では、マルチスライスCTを用いた肺癌検診により早期に肺癌を発見し胸腔鏡下に手術を行っています。肺癌の化学療法では、いち早く新薬での治療も行なっております。小児科では、食物アレルギーに力を入れており、整形外科では、高齢者に対しても積極的に手術を行い、好成績を上げています。脳神経外科では救急患者の受け入れを行っています。消化器科領域では、内科、外科の常勤医が揃いました。
 残念ながら、地域の医療を取り巻く環境は、ますます厳しさを増しており、医師確保には苦労を重ねております。腎臓内科は、非常勤医師での対応となってしまいました。

 当院では、地域の医療施設との連携、いわゆる病診連携の充実にも努めております。迅速かつ適切な患者・利用者情報の共有・連携を行い、地域包括ケアの円滑化を図る目的で、「HIたんざわ・おおやまネット**」というICT***を活用して、地域の医療施設との連携に力を入れています。これは、多職種連携(医療・看護・介護)の充実に向けた医療連携および医療介護連携の構築を目的に、3年前、県内で最初にスタートさせた「在宅医療ICTシステム構築モデル事業」です。CT、MRIなどの大型医療機器の共同利用に当たっては、インターネット回線を利用して検査を依頼するだけでなく、検査画像もオンラインで確認できるようになりました。かかりつけ医を持つことにより、在宅からの入院・診療依頼もリアルタイムに双方向での情報伝達がスムースに行われることになります。このシステムを利用することで、より充実した病診連携になると考えております。

 当院の一般病棟は築40年を経過し、老朽化が激しくなっており、快適で暖かみのある機能的な病棟にしたいと、病院職員一丸となって新病棟建替に取り組んでおります。建替工事が始まれば、当院を利用される方々には少々ご不便をお掛けすることになりますが、しばしのご辛抱とご協力をお願い致します。

 今後も、限られた医療資源を活用し、地域に貢献する医療を展開していきたいと考えておりますので、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


平成30年1月吉日

* EBM:Evidence based medicine(根拠に基づく医療)
** HIたんざわ・おおやまネット(正式名称:はだの・いせはら医療情報ネットワーク)
*** ICT:Information and Communication Technology(情報通信技術)



このページトップに戻る

■国立病院機構本部グループ事務所ホームページ
  北海道・東北グループ関東信越グループ東海北陸グループ近畿グループ中国・四国グループ九州グループ
独立行政法人 国立病院機構 神奈川病院
〒257−8585
神奈川県秦野市落合666−1
TEL0463−81−1771 FAX0463−82−7533
地図はこちら
Copyright ©National Hospital Organization KANAGAWA HOSPITAL. All Right Reserved.